世界中で多くの人々に飲まれているコーヒー。
数十年前までは、コーヒーは飲み過ぎると健康に良くないイメージがありましたが、最近の研究では、逆にコーヒーが身体に良い影響を与える健康効果が明らかになっています。
コーヒーを安心して美味しく味わうために、健康への影響について紹介します。
1.コーヒーの主な成分は?
コーヒーのもっとも特徴的な成分とされるのがカフェイン。
ただし、カフェインは緑茶やココアにも含まれるもので、コーヒーだけではありません。
また抗酸化作用があるとされるポリフェノールも含まれています。
カフェイン
カフェインは緑茶や紅茶、ココア、コーラなど各種飲料にも多く含まれる成分です。
カフェイン含有量を比較すると、紅茶0.03%、煎茶0.02%、レギュラーコーヒー0.06%、市販コーヒー0.04%ですが、玉露に限ると0.16%とレギュラーコーヒーの2倍以上の含有量があります。
お抹茶は健康に良いイメージがあるので、ちょっと意外ですね。
カフェインの働きには眠気覚ましの興奮作用、尿の排出を促す利尿作用の他、自律神経の働きを高めたり、集中力を高め、作業能力を向上させたり、運動能力を向上させるなど、さまざまな働きがあることが分かってきています。
ポリフェノール
ワインやココアに含まれる健康成分のポリフェノールは、コーヒーにも含まれています。
焙煎したときの苦みや香りの元となる、クロロゲン酸類などの成分がコーヒーポリフェノールで、実はカフェインよりも多く含んでいます。
コーヒーの健康効果に大きく寄与しているのではないかと、注目を集めている成分です。
2.コーヒーの適量は何杯まで?
カフェインは大量摂取を続けると身体に悪いことに違いはありません。
コーヒーの健康効果を得るには、適量を守ることが大切です。
1日3~5杯程度であれば、健康を害することなく、むしろ健康に良い効果を期待できます。
3.コーヒーの健康効果は5つ
コーヒーはさまざまな健康効果がありますが、特に嬉しい5つの効果をご紹介します。
アンチエイジング効果
コーヒーポリフェノールとされるクロロゲン酸類は、ワインやココアに含まれるポリフェノールと同じく抗酸化作用があり、老化の原因となる活性酸素を抑制する働きがあり、アンチエイジング効果が期待できます。
ダイエット効果
コーヒーは自律神経の交感神経に強く働きかけます。
私たちの食欲は交感神経がコントロールしているので、コーヒーを飲むと脳からの指令で脂肪代謝に働きかけ、脂肪燃焼を高める作用が期待されます。
さらに有酸素運動を行う前にコーヒーを飲むと、運動効率が上がるとされているので、ダイエット中の方は運動前にコーヒーを飲むと減量効果アップが期待できますよ。
脳の活性化
注意力の低下を防ぐ効果も期待されています。
ある研究では80歳以上の女性で、コーヒー摂取量が多い人ほど、認知機能テストの成績が良好という結果も出ています。
胃の働きを活発にする
カフェインは胃液の分泌を促し、消化を促す働きがあります。
食後のコーヒーは理に適っていると言えますね。
ただし、飲み過ぎると胃酸過多になり、胃が荒れる原因となるので、飲む量には注意しましょう。
リラクゼーション効果
香り高いコーヒーのアロマは、脳をリラックスさせる作用があり、脳がリラックス状態になるときに現れるα波が増加することが報告されています。
休憩時にコーヒーを飲むとリフレッシュできるのは、味わいだけでなく、香ばしいコーヒー独特の苦みや香りも大切な要素となっているんですね。
4.妊娠・授乳中のコーヒーはOK?
コーヒーの飲用による妊婦や胎児への影響を示す、確かな研究結果は報告されていません。
適量の飲用であれば神経質になることはありませんが、カフェインが気になる方はカフェインレスコーヒーをおすすめします。
手軽にリフレッシュできて、ダイエット効果やアンチエイジング効果も期待できるコーヒー。
適量を守れば、コーヒーの健康効果を味方につけることができます。